こんにちは。

滝川の建築事務所ジャパン・コルディアル・ホームズの三河です。

仕事でよく南富良野の方に行きます。

今週は社長と一緒に南富良野の方に行ったのですが、お昼を食べた後に少し時間があったので「JR幾寅駅」に行ってきました。

ここは「鉄道員(ぽっぽや)」という高倉健さん主演の映画の舞台になった駅で、駅の周りにも撮影で使われた建物がいくつも残っています。

1933年6月に建てられた建物らしいので、築85年という事になります。

駅の中には鉄道員(ぽっぽや)の資料などが置いてあり資料館のようになっておりますが、なんと現役の駅です!

駅の前には、ここから通勤か通学している方のものなのか自転車が何台もとまっていましたが、ノスタルジックな気分に浸れるこんな素敵な駅から通勤・通学するなんて、まさに映画の中の世界のようですね。

何かドラマが始まりそうです。

 

 

さて、

「天井の高い家で育った子供は芸術家や天才肌が多い」と、昔から言われる事があります。

これは本当なのか?

そもそも、何で天井が高い家で育つ子供の感性が豊かになるのか?

これは科学的な根拠は特にあるわけではなく統計として言われている事の一種ですが、なぜなのか?というのを少し考察してみましょう。

 

私はその根拠が何なのか昔から疑問で、自分なりに色々と考えてきました。

今のところ行きついているのは、まずこの概念は「天井が高い」という一点ではないと思われる事です。

恐らくは、「天井が高い」事が感性を豊かにするのではなく、天井が高いという要素を含めた「子供が、興味を持つ空間で育つ」事に因果関係があるのではないかと私は考えております。

例えば男性なら身に覚えのある方もいるかもしれませんが、通常の空間から少し隠された空間があると「秘密基地」と称して遊んだ方もいるのではないでしょうか?

私の場合は、二段ベッドを秘密基地として遊んでいました。

要は、「その空間をどうやって使えば楽しいか」という事を想像するわけです。

その選択肢が多ければ多いほど、また、個性の強い空間であったりするほど、「子どもが興味を持って工夫して遊ぶ機会」が多くなります。

ちなみに私が子供の頃は、

・吹き抜けになっているオープン階段

・1.5階

・階段を上がって二階から入る建物

・組込み車庫から入れる家

・屋根裏部屋と、天井から降りてくる階段

・ロフト

・ウッドデッキ

・梁からぶら下がったブランコやハンモック

などにワクワクした記憶があります。

 

今でこそコスト面や使い勝手を考えてシンプルで合理的な建物が多い住宅事情ではありますが、昔の建物は今よりももっと入り組んでいて、使いにくい形をしていました。

いまこれを建てようと思うと、一般的な真四角の家よりもコストもかかります。

普通に考えるとデメリットしかありませんよね。

ただ、子供の感性を育てるには実は良い事だったのかもしれないなと思うわけです。

例えば、昔の家は上の写真のような家もありました。

間口の広い入口の引戸を開けると土間があってその左右に小上がりがあったり、土間から玄関とは別の出入口になる引戸があったり。

私の経験上、想像力とやる気を掻きたてたのは、いつも「使い勝手」ではなく、それの真逆に位置するものであった気がします。

「天井が高い」事も、もちろん子供が想像力を掻き立てる要素の一つだと思います。

天井が高い吹き抜けで、子供のころ弟とふたりで一階と二階でキャッチボールしておりました。

とても日常的で人に語る程の経験ではない、このような「なんて事はない工夫して遊んだ経験」の積み重ねが子供の感性を育んでいくのではないかなと思う次第です。

ちなみに私は、「子供のころ自発的に工夫した経験」というのは今でも自分を支えている気がします。

 

前述しましたが、どうしても一般的ではない家を建てるとコストがかかります。

合理的でなく使い勝手も悪い事が多いです。

しかしながら、「天井の高い家で育った子供は芸術家や天才肌が多い」という点の因果の一つが、ここにあるような気がします。

「天井を高くする」のではなく、そんな要素も含めて「子供が自発的に工夫」するような「創造性を掻き立てる余地のある空間」が「子供の感性とやる気を育てる」というのが、この件に対する私の考察です。

 

これを踏まえて、昔の住宅などに多くあった「土間」や「縁側」など、一部を取り入れたりする事は、今でもコストや使い勝手を無視せずにできる事の一つではないでしょうか?

上記の私の考察からいくと、子供の感性ややる気を育み、ノスタルジックな気分にもなれるかもしれません。

温故知新という言葉があるように、「古き良きものを取り入れ、新しい今の技術を以って空間を作る」事は良い事なのかもしれませんね。

 

では。